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ノロウイルス感染症について
投稿日:2025.02.11
年末年始のインフルエンザA型の流行がちょっと落ち着き、今後インフルエンザB型やコロナの流行が懸念される合間を狙って、現在ノロウイルスによる感染性腸炎がはやっています。
食中毒は1年中発生しますが、ノロウイルスによる感染性腸炎は冬場に多く、強い感染性を持っています。発熱、腹痛、悪心・嘔吐、下痢などが続き、通常は1~2日で軽快していきますが、高齢者などでは脱水により重篤な状況になる場合もあり注意が必要です。
感染ルートとして、食べ物に付着していた場合の経口感染、感染者が嘔吐した時に発生する飛沫感染や空気感染がありますが、中でも重要となるのがひとの手を介しての接触感染です。感染者が排便後に十分手を洗わずに触れたドアノブや水道の蛇口を別の人が触れて感染が広まっていきます。
対策として、吐物を片付ける時には手袋をするなどがありますが、普段から心がけたいのが拭き掃除です。実はノロウイルスをやっつけるのにアルコールは残念ながら効きません。有効なのは次亜塩素酸ナトリウムです。それって何って感じですよね。わかりやすくいうと、キッチンハイターなどの台所用漂白剤です。キッチンハイターを水でうすめた溶液(水1L+漂白剤10ml程度)を雑巾でしぼって、ドアノブやテーブル、蛇口などを拭き掃除しましょう。
クリニックではスタッフは普段から手のアルコール消毒だけでなく、次亜塩素酸ナトリウム溶液でドアノブやテーブルなどを頻回に拭き掃除しているんですよ。